遺品整理、という言葉を耳にしたことはあるでしょうか。 遺品整理は読んで字のごとく、故人が残した遺品を整理することですが、なぜそれが必要なのでしょうか。
また、最近話題になりつつある、遺品整理を手伝ってくれるサービスをご存知でしょうか。 遺品整理とは、どのように行うもので、何を注意しながら進めるべきなのでしょうか。 そして、遺品整理を専門業者にお願いすると、どのようなメリットがあるのでしょうか。
両親やご家族など身近な人が、亡くなってしまったとき、故人が残した遺品をどうすれば良いのでしょうか。 同居していたのであれば、時間を見てゆっくりと整理することもできますが、別々で暮らしている場合はそうはいきません。 さらに、故人が賃貸に住んでいた場合は、早急に部屋を引き払う必要もあるでしょう。
そんなとき、遺品整理が必要になります。 故人が残したものは、大切な想い出でもあります。 しかし、すべてを残しておくのは難しいことです。 そのため、故人が残した想い出のものを残すのか、手放すのか、整理をしなくてはならないのです。
また、遺品整理は残された人々の気持ちも整理するタイミングでもあります。 大切な人を失って、気持ちが整理できない場合でも、遺品を整理しながら、改めて前を向く準備だとも言えるでしょう。
それでは、遺品整理とは具体的にどのような作業を行うのでしょうか。
遺品整理と言えば、やはり片付けがメインになってくるでしょう。 不用品として処分するもの、思い出として残すもの、資産価値のあるものに分けて、整理します。 不用品として分けたものも、リユースすることで遺品整理にかかる金銭的な負担を相殺できるので、それも片付けの際に意識が必要です。
片付けによって集まった遺品や資産を分配する必要があります。 家や土地、貴金属なども対象となるため、遺産の相続人が集まってしっかりと話し合いましょう。 この際、遺書があるかどうかで状況が大きく変わることがあります。遺書の有無は早い段階で把握しましょう。
各種サービスを解約することも、遺品整理を行う上で重要なことです。 各種サービスとは、電気・水道・ガスをはじめ、携帯電話やインターネット、銀行口座やクレジットなど。 故人の契約状況を把握して、1つずつ解約しましょう。
遺品整理は、ただ急いで自分だけで行ってしまうとトラブルになってしまうことがあります。 遺品整理によってトラブルが起きないためにも、いくつか注意すべき点をご紹介します。
遺品整理をする上で尊重すべきなのは、残された人々だけではなく、故人の遺志も忘れてはいけません。 遺言書には遺品をどのように扱うべきなのか、遺書として故人が書き残していることがあります。
また、遺書は法的にも効力があるため、決して蔑ろにはできないものなのです。
遺品整理を行う前に、必ず親族と話し合う必要があります。 もし、親族同士で確認し合わなかった場合、遺品の分与についてトラブルになってしまうことも多いのです。
そのため、親族にはどのように遺品を整理するのか話し合いが必要です。 親族が離れ離れに暮らしていることもあるので、葬儀や初七日など、全員が集まるタイミングが好ましいでしょう。
遺品整理を行うには、体力的も精神的にも大きな負担がかかります。 人が生活していた場所を整理するには、かなりの作業量であり、それが大切な人であった場合は気持ち的にも作業が難しくなってしまうからです。
そんなときは、プロの遺品整理業者に依頼を検討しましょう。 いつまでに遺品整理を終えるべきか期限を確認し、自分たちだけで片付けられるのか、プロに任せるのか、しっかりと決めておくと良いでしょう。
それでは、遺品整理はどのように進めれば良いのでしょうか。
遺品整理を行う上で、必ずゴミが大量に出てきます。 自分が暮らしている地域と、作業をする地域とでは、ルールが違うことがあるので、まずはゴミ出しのルールを確認すると良いでしょう。
また、家具や家電など、粗大ゴミか家電リサイクル法の対象となる場合は、処分に時間がかかってしまいます。 そうなると、遺品整理中の限られた期間では、家具や家電を自治体のルールに則って捨てられないこともあります。
そんなとき、不用品回収業者に回収をお願いしましょう。 片付けがスムーズに進むため、大変助かること間違いありません。 また、不用品回収業者が回収した家電や家具は、海外でリユースされるため、環境への配慮もバッチリです。
遺品整理の主な作業は、この仕分け作業になります。 残しておきたい想い出の品と、不用品に分けていくのですが、中には貴重品があるかもしれません。
通帳や印鑑、価値のある貴金属などがそれに当たります。 想い出の品や貴重品をどのように形見分けするかも、あらかじめ親族と話し合っておく必要があるでしょう。
家電や家具、衣類などは、ただ処分するのではなくリユースできるかを考えましょう。 不用品として処分するものを売却できれば、遺品整理にかかるコストを抑え、資源を無駄にすることもありません。 リサイクルショップや買取サービスなどを利用しましょう。
また、不用品回収業者の中には買取を対応していることもあるので、片付けと買取を並行して進められる場合もあるため、あらかじめ調べておくと良いでしょう。
遺品整理はこのように、多くのことを考慮しながら進めなければいけない大変な作業です。 様々な問題から、時間をかけて遺品整理を行うことが難しい場合もあります。
そんなときにプロの遺品整理の業者に依頼をすれば、スムーズに作業が進むため非常に安心です。 それでは、プロの業者に依頼すると、どのようなメリットがあるのか確認してみましょう。
遺品整理は、場合によっては限られた時間で終わらせなくてはなりません。 故人が賃貸に住んでいた場合や、整理を行う親族が遠方に住んでいるとき、などです。
賃貸だった場合は家賃を払い続けなくてはならないため、早急に作業を行う必要があります。 親族がバラバラに暮らしている、遠方に暮らしている場合は、なかなか集まることも難しく、何度も集まって作業をするとなれば、交通費も都度発生しています。
しかし、遺品整理のプロにお願いすれば、作業はスムーズに進むため、短時間で済みます。 ノウハウもあるため、大きな見落としもなく遺品整理を終えることができるでしょう。
遺品整理は心も体も負担のかかることです。 故人や遺品への思いが強ければ、なかなか作業が進まないこともあるでしょう。 しかし、プロに任せてしまえばこのような負担が軽減され、無理に作業をする必要がなくなるのです。
遺品整理の業者は、清掃や供養などのサービスをオプションとして扱っている場合があります。 掃除が必要な場合、供養もお願いしたい場合は、一括でお願いができるため、別々でそれらのサービスを依頼する必要がなくなります。
また、不用品の買取も対応していることもあり、それで依頼のコストを相殺もできるのです。 あらかじめ、何が必要なのか、どこまで対応してもらえるのかを調べ、オプションの利用を検討するのも良いでしょう。
繰り返すようですが、遺品整理は心も体も大変な負担がかかる作業です。 一人で済ませるのは大変難しいことだと想像できます。 必ず家族で話し合い、協力し合いながら行いましょう。
またスケジュールや体力的な無理をせず、難しいと感じたら遺品整理の業者に依頼することを検討してください。 もし、遺品整理を行うことになったのなら、無理をせず、しっかりと気持ちも整理できるよう、心がけてみてください。